ブログ

2020.01.14

【おりものシリーズ】膣トリコモナス症について初めから丁寧に説明します。【性感染症関連疾患】

新年あけましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ワタクシ性感染症内科医☆ノリは今年の抱負として、You Tubeチャンネル登録者数1000人を目標に頑張っていきたいと思います。 我々You Tuberにとって、『情報格差の是正』という目標テーマはとても大切ですよね。それがまさにチャンネル登録者数を増加させたい理由の一つです。 誰でもどこの地域でも性感染症のお勉強ができる世界を提供したいと考えています。 さて、今回のテーマは『おりものの増加』というお話です。 病気になっておりものが増えるというのはどういった状態なのでしょうか。 そもそもおりものって正常な体ではどんな働きになっているの? という話はここでは割愛させていただきます。 おりものの増加する性感染症、特に性感染症関連疾患(Sex associated disease)は大きく分けて3つあります。 外陰部膣カンジダ症、膣トリコモナス症、細菌性膣症―――。 おりもの三兄弟―――。 その今回は第2弾として、膣トリコモナス症について初めから丁寧にご説明します。 膣トリコモナス症は古い病気として認知されているかもしれません。確かに衛生状態が良くなった今の日本では減少傾向にあります。 しかし、女性のおりものが増加する原因の一つとして今でも考えなければいけない病気の一つです。 男性が感染すると尿道炎症状を起こす場合と、起こさずに保菌者となる場合があります。 女性の方が症状を来しやすいので、パートナーの男性が保菌者である場合には、繰り返し再発を起こしてしまう事があります。 よって、女性の膣分泌物から菌が検出されえた場合にはパートナーの治療も必要です。 しかし、パートナーの尿検査で陽性が出る確率は10%程度と言われています。 実際にパートナーには感染がない場合と、前立腺などに隠れてしまっている可能性もあります。 いずれにしてもパートナーとの同時治療がとても大切です。 治癒確認の検査では、次回月経後の再検査も必要です。月経中にトリコモナスは増殖することが知られているからです。 さぁ、今回も元気にお勉強していきましょう。ご一緒にどうぞ。