淋病

淋病とは

淋菌という細菌による性感染症です。まずは当院で経験させていただいた症例をご参照致します。(画像は患者様より承諾済みです)

症例1.


症例2.

症例3.

性器だけでなく、のどへの感染も

淋病は性器だけでなく、ディープキスやオーラルセックスでのどに、アナルセックスで直腸に感染することがあります。のどに感染した場合には症状に乏しいため、無自覚のまま感染を拡げやすいとされています。

性器に感染した場合、男女で症状が異なります

男性が尿道に感染すると激痛や膿などで気付きやすいのですが、女性は感染しても自覚症状に乏しく、症状がほとんどないケースも少なくありません。無症状でも治療を受けて治さないと悪化して深刻な状態になる可能性がありますし、パートナーを繰り返し感染させてしまう可能性があります。また男性でも症状を来さない方がしばしばいらっしゃいます。

放置すると不妊リスクが

女性は淋病を放置していると将来の不妊や子宮外妊娠の原因になってしまう可能性があります。男性の場合も、きちんと治さないと無精子症になる可能性があります。また、出産時に母親が感染していると、出産時に赤ちゃんへうつしてしまうこともあります。

感染しやすく、クラミジア同時感染も多い

性感染症の中でも淋病は感染しやすい傾向があり、感染している相手との1回のセックスで20~50%が感染するとされています。さらに、淋病と同時にクラミジアにも感染しているケースも20~30%にもなると報告されています。

耐性菌の増加により、治癒の確認が重要

近年、抗生物質が効かない耐性菌が増えています。淋病を起こす淋菌にも耐性菌が多くなっているため、治療を受けるだけでなく、きちんと治ったかどうかを確認してもらうこと(治癒検査と言います)が重要です。
→いつかに治療された淋菌感染症の治癒検査を銀座で受けてみませんか。

感染経路

淋菌は、精液、膣分泌液、感染した箇所の粘膜(性器・のど・直腸など)に存在しており、それが粘膜に触れることで淋病に感染します。感染が起こるのは、セックス、ディープキスやフェラチオ、クンニリングスを含むオーラルセックス、アナルセックスです。

のど

キスや食器の共有で感染するリスクは低いと考えられていますが、唾液による感染などに関してはまだわかっていません。
淋病の方にフェラチオ・クンニリングスをするとのどに感染する可能性がありますし、のどに感染している方にフェラチオ・クンニリングスをされた場合は性器に感染する可能性があります。

直腸

アナルセックスをした場合、直腸に感染することもあります。

性行為ではありませんが、淋菌を含む分泌物が付着した指で目に触れ、目の粘膜に淋菌が感染してしまうケースもあります。

母子感染

出産時にお母さんが淋病に感染していると母子感染して赤ちゃんにうつってしまうことがあります。一般的な妊婦健診の検査項目には入っていないケースが多いのですが、女性は感染していても自覚症状が現れにくいため妊婦さんには必ず検査を受けておくようおすすめしています。
→不安な行為があった場合は、銀座ヒカリクリニックに当日予約(お電話にて)を受け付けております。

淋病の症状

男女、個人、そして感染した場所によって症状が大きく異なります。男性の尿道に感染した場合の症状は比較的強いのですが(ただし無症状の場合もしばしばみられます)、女性の膣に感染した場合や、男女ともにのどへの感染ではほとんど症状を起こしません。

男性の症状

尿道粘膜に感染すると炎症を起こして激しい排尿痛を起こします。また、尿道から大量の膿が出ることも多くなっています。他に尿道のかゆみ・不快感、精巣上体の腫れ、発熱などを起こすこともあります。
膿は粘り気があり、色は白ややや黄色がかっています。
症状はクラミジアと似ていますが、淋病は排尿痛が強くて膿は粘度があって大量です。クラミジアは強い痛みが出ることは少なく、膿も粘りが少なくサラっとしています。しかし、症状のみで病原体の特定はできませんので、必ず検査する事をオススメ致します。また症状のある患者様は特に混合感染している可能性も多いため、セットでの検査をオススメしております。

男性が感染したまま放置した場合のリスク

ほとんどの場合は排尿痛で受診されますが、治療せずに放置すると前立腺や精巣に感染を拡げて前立腺炎や精巣上体炎になる可能性があり、無精子症になってしまうこともあります。完治するまできちんと治療を受けることが重要です。

女性の症状

膣に感染しても、はっきりわかる症状を起こすことが少ないのですが、子宮頸管に感染して炎症を起こすと、おりものや生理に変化が起こることがあります。
主な症状には、おりものの増加、不正出血(生理以外に起こる出血)、下腹部の痛み、性交痛などがあります。おりものの変化は量がやや増える程度で、匂いや色などの変化はほとんどありません。

女性が感染したまま放置した場合のリスク

感染した淋菌は奥に拡がって卵管炎、骨盤内炎症性疾患(PID)などを起こすことがあります。放置していると卵管が癒着して詰まるなどを起こして不妊の原因になる可能性があります。また、淋病は母子感染するため、感染したまま出産すると赤ちゃんにうつってしまいます。早めに検査を受け、感染していた場合には治療を受けてしっかり治しましょう。

のどの症状

のどにうつった場合症状が出ることはほとんどありませんが、まれにのどの痛みや違和感、痰がらみのような症状が出ることがあります。淋病がのどに感染することが知られていないため、ディープキス、フェラチオ、クンニリングスでうつり、知らないまま感染して拡げてしまうケースが増えています。

直腸の症状

肛門の不快感・かゆみ、アナルセックス時の痛み、下痢、血便などを起こすことがあります。

淋病の検査・診断・治療・副作用

検査

無症状の場合も検査によって感染の有無を確かめることができます。検査のタイミングも感染機会の直後から可能です。

感染が疑われる部分から検体を採取して確認します。

男性 初尿、膿
女性 膣ぬぐい液
のど うがい液、咽頭周辺のぬぐい液
直腸 肛門周辺のぬぐい液

→これらの検査はオンライン診療でもご受診頂けます。

淋病の治療について

筋肉注射や点滴などによる治療で治せます。薬が効かない耐性菌が増加傾向にあるため、治療から2-3週間程度経過してから再検査を受け、陰性になっていると確認されたら治療終了です。きちんと確認しないと感染が拡がって不妊、男性不妊につながる可能性があります。また、症状がなくてもパートナーの検査や治療も不可欠です。お互いに繰り返しうつし合ってしまわないためにも、しっかり検査と治療を受けましょう。

治療内容

筋肉注射・点滴などで抗生剤薬剤を投与します。治療方法は症状などに合わせて選択します。場合によって、1回の治療で終了するケースもあります。

治療の流れと注意するポイント

検査を受けて陽性と診断されたら筋肉注射や点滴による治療を受け、再検査で陰性になったら治療完了です。耐性菌が増えている現在、有効性が高いのはセフトリアキソン(ロセフィン)とスペクチノマイシン(トロビシン)です。再検査で陰性になるのを確認するまでしっかり治療を受けましょう。

淋病の治療の副作用(リスク)ついて

感染治療で用いる抗生物質の副作用として下痢などの症状が出ることがございます。このような症状が出た場合はすぐに担当医師へご相談ください。

淋病の検査・治療費用

病名 検査費 治療費
淋菌* 咽頭、性器
各々¥3,300

筋肉注射または点滴
¥8,250-¥11,000

表示価格は全て税抜きです。
治療に際して、上記の他に処方料¥220、整腸剤・制吐剤などにそれぞれ¥110がかかります。
*即日検査は1項目当たり追加¥2,200で実施可能で、診察終了1時間前までに診察を受けられた方までとさせていただきます。

診療料金
初診料 ¥1,650
再診料 ¥1,100
処方料 ¥220

淋病の予防

セックス、オーラルセックス、アナルセックスでは、必ずコンドームをつけてください。ただし、コンドームは外れる・破れる可能性があるなど100%完全に淋病の感染を防ぐことはできません。「もしかしたら」と思ったら、必ず早めに受診して、検査を受けましょう。

動画でわかる、淋病

淋病(淋菌感染症)について、もう少し詳しく知りたい! という患者様へ
当院の院長先生が作成された動画をご参考にしてください。

 

なぜ検査費用が安いのか!?

性感染症自由診療における検査1項目の費用にはばらつきがありますが、都内の性感染症専門クリニックでは相場が8,800円程度とされています。
なぜ当院の検査1項目が3,300円からご提供しているか、「なぜそんなに安いんですか?」とたまに聞かれることがございます。これはひとえに院長先生の方針からこのようなリーズナブルな検査費用が定まっているのです。

出来るだけ多くの検査を

淋病にかかっている患者様の多くは尿道痛や膿の排泄でご来院されます。「調べてみると淋病が疑わしいから淋病の検査と治療をしてください」と患者様はおっしゃいます。そのような情報を受け、当然私たち医療スタッフも「まずは淋病が疑わしい」と考えます。しかし、淋病に罹患(りかん)している患者様の約30%がクラミジア尿道炎にも感染していたり、のどの淋病にも感染していたりしています。「のどに感染していても、尿道炎の点滴で治るんでしょ」と患者様はおっしゃいます。もちろん点滴治療は全身治療ですので、のどの淋病にも効果があります。しかし、のどは血流が乏しいこともあり、尿道炎に対して程の効果は期待できず、のどだけ残ってしまう事もあります。

そのようなわけで私たちは淋病を疑う患者様には最初の時点でクラミジアの検査もおすすめしています。また、治ったか否か確認をする2週間後の治癒検査(ちゆけんさ)の際にはのどの検査もおすすめしています。
例えば淋菌・クラミジアのセット検査でも検査費用は6,050円です(診察料1,650円、女性は内診料1,650円は別途かかります)。
例えば尿淋菌、のど淋菌の検査費用は6,600円です。(診察料1,650円、女性は内診料1,650円は別途かかります)。

たまにお電話で「変な検査をしているから安いという事ではないですか?」と問われます。変な検査とは(??)わかりませんが、そのような事は一切行っておりません。当院では、今はどこでも受けられる最も高精度のPCR検査を採用しています。

いま、最も治りにくい性病、マイコプラズマジェニタリウムの検査をぜひ

淋病やクラミジアは歴史が長く、効果的な抗生剤が確立している性感染症です。しかし、現在、日本性感染症学会でも問題となっているのはマイコプラズマ・ジェニタリウムです。2016年の日本性感染症学会が出版しているガイドラインでは、まだ【非クラミジア性非淋菌性尿道炎】という分類がなされていましたが、2020年版では【マイコプラズマ】という項目が新たに付加されました。そしてマイコプラズマジェニタリウムという病原体が今、最も治りにくい、すなわち耐性菌の多い病原体となりつつあるのです。

治りにくいとは?

では、治りにくいとはどのような意味でしょうか。その一つは【抗生剤で除菌がされづらい】事です。例えば、クラミジアであれば通常ひとつの抗生物質を飲めば90%が治癒します。しかし、マイコプラズマジェニタリウムの場合はひとつの抗生剤での治癒率が60%程度です(当院統計より)。よって、当院ではマイコプラズマジェニタリウムの診断がついた患者様には最初から2剤の抗生物質が処方されます。

もう一つの治りにくい理由は、【症状が残存しやすい】という点です。抗生剤2剤、3剤服用しても「まだムズムズが治りません」とおっしゃる患者様や「膿が減ったけれども、なくなりません」とおっしゃる患者様がいらっしゃいます。

完治するまで寄り添います

当院では上記のような【治りにくい患者様】には、治療経験豊かな医師が次の抗生剤の選択や、菌が完全に消失した後であれば慢性尿道炎として新たに抗生剤以外の症状を抑える薬剤の処方が検討されます。ぜひご相談ください。

ノリ先生からのメッセージ

クラミジアは世界で、そして本邦でも最も多いとされる性感染症のひとつです。疑わしい症状がある場合、または症状が無くても不安な性行為があった場合には必ず検査を行い、陽性の際には新たなトラブルを引き起こさないよう速やかに治療を行いましょう。銀座ヒカリクリニックはあなたの味方です。いつでもお待ちしております。

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