20代/ 女性
「ヘルペスだと思ったら梅毒だった」―外陰部の潰瘍で見つかった20代女性の症例 When It Looked Like Herpes but Was Actually Syphilis – A Case of Genital Ulcer in a Woman in Her 20s
診断 二期梅毒
Before
エピソード
二期梅毒
A woman in her 20s thought she had recurrent herpes, but blood tests revealed secondary syphilis. Learn how early diagnosis led to a full recovery.
【患者さんの概要】
20代女性。性風俗のお仕事をされている方です。
数日前から「外陰部(性器まわり)のかゆみ」と「できもの」が気になり、体全体にもポツポツとした湿疹が出てきたとのことで来院されました。
ご本人は以前に性器ヘルペスを経験しており、「今回も再発だと思う」と話されていました。
【診察での所見】
診察では、外陰部に潰瘍(ただれ)と小さな裂け目が見られ、ヘルペスとは少し異なる印象でした(画像4)。
また、お腹や腕、手の甲にも赤い発疹(紅斑)が散見され、梅毒(二期梅毒)の可能性が疑われました(画像1,2,3)。
【検査と結果】
性感染症の血液検査を行ったところ、
TP抗体:896
RPR抗体:233.6
という結果で、活動性の梅毒(二期梅毒)と診断しました。
性器だけではなく、感染が全身に広がっていた状態でした。
【治療の内容】
梅毒の治療法には、
抗生剤(アモキシシリンなど)の内服治療
ペニシリン製剤の筋肉注射
の2種類があります。
今回は患者さんの希望で、飲み薬による治療を行いました。
治療を始めて2週間後の再検査では、
TP抗体:812
RPR抗体:150.4
さらに3週間後には
TP抗体:463
RPR抗体:70.4
と順調に数値が下がり、治癒が確認されました。
【医師からのコメント】
この方のように、「以前ヘルペスになったから、また再発しただけ」と自己判断してしまうケースは少なくありません。
実際には、症状が似ていても、梅毒やクラミジア、単純な炎症など、全く別の病気であることがあります。性感染症は自分で判断することが難しく、正確な診断には血液検査や専門的な視診が必要です。
もしも「かゆみ」「できもの」「ただれ」「湿疹」などの症状がある場合は、早めにご相談ください。
早期に治療を行えば、後遺症を残さずに治すことができます。
【患者様の声】
「ヘルペスの再発だと思っていましたが、検査を受けて梅毒だとわかりました。飲み薬で治療して無事に治り、本当に安心しました。早めに受診してよかったです。」
【まとめ】
外陰部のかゆみやできものは、ヘルペスだけでなく梅毒や他の性感染症のサインである場合もあります。
ご自身で判断せず、早めの検査・治療をおすすめします。
🩺 銀座ヒカリクリニックでは
女性・男性を問わず、性感染症の検査・治療に対応しています。
梅毒、クラミジア、淋菌、ヘルペスなどの検査はうがい・尿・血液検査で行えます。完全予約制で、プライバシーにも配慮しております。