50代/ 女性
糖尿病治療中に発症した広範な尖圭コンジローマ ― 皮膚ケアと凍結療法で治癒した一例 Extensive Genital Warts in a Woman with Diabetes – Successful Healing with Skin Care and Cryotherapy
診断 尖圭コンジローマ
Before
閲覧注意
この写真には性器の描写が含まれております。
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After
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エピソード
尖圭コンジローマ
🧍♀️ 患者さんの概要
50代女性。性産業従事者。2年前から糖尿病の治療を受けており、HbA1cは6.8(ピーク時7.3)。
先月、咽頭淋菌感染症、クラミジア子宮頚管炎、腟カンジダ症を併発し、治療後に感染は治癒しましたが、外陰部の強いかゆみが続き、前医でリンデロン軟膏を使用していました。
その後、尖圭コンジローマが出現し急速に広がったため、「手術は難しい」と言われ、治療を求めて当院を受診されました。
👩⚕️ 診察所見
診察では、クリトリス周囲、両側大陰唇・小陰唇、会陰、膣前庭部、尿道周囲に無数のコンジローマ結節を認めました。(Before, 画像1)
さらに会陰部や大陰唇には亀裂が多数みられ、皮膚炎と感染の併発が疑われました。(画像2)
🔬 検査
臨床所見より尖圭コンジローマと診断。糖尿病による皮膚バリア低下、リンデロン軟膏による易感染性が背景にあると考えられました。
💊 治療
202X/5/12 液体窒素による凍結療法を開始。漢方薬ヨクイニンを内服し、皮膚保護のためリンデロンを中止。代わりにゲンタマイシン+オキナゾール混合軟膏を亀裂部に外用。
202X/6/8 皮膚強化目的にビタミンC・E・L-システインを追加処方。
202X/6/29 3回の液体窒素治療後、ほとんどの結節が消失。細かい残存病変に5-FU軟膏を塗布。
202X/7/13 治癒確認。全ての病変が消退し、亀裂も上皮化。(After, 画像3,4)
🌿 経過
皮膚の炎症を抑えつつ粘膜環境を整え、約2か月でほぼ完全に治癒しました。
糖尿病患者では皮膚の修復が遅れやすいため、ビタミン補助や保湿による皮膚再生のサポートが有効でした。
🧬 専門医の解説
尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症で、糖尿病や皮膚の炎症を背景に悪化することがあります。
この症例では皮膚バリアの低下により、ステロイド外用が逆効果となって感染が拡大したと考えられます。
液体窒素療法(凍結療法)は皮膚刺激が少なく、複数回治療にて免疫強化にも有効です。
ビタミン補助や保湿を組み合わせることで皮膚の回復を促し、薬剤刺激を最小限に抑えながら治療を完遂できました。
皮膚が弱い方、糖尿病治療中の方でも、適切な治療を行えば十分に改善が期待できます。
💬 患者様のお声
かゆみと痛みが続いてつらく、手術は無理だと言われて不安でした。
銀座ヒカリクリニックでは皮膚の状態を見ながら優しく治療していただき、薬の使い方も丁寧に教えてもらえました。
時間はかかりましたが、皮膚もきれいに治り、本当に感謝しています。
🩺 まとめ
糖尿病や皮膚炎を背景にした尖圭コンジローマでは、薬剤刺激や皮膚バリアの低下が治療の妨げになることがあります。
本症例のように、液体窒素療法と皮膚ケアを組み合わせることで、皮膚を守りながら治癒を目指すことが可能です。
体質や皮膚状態に合わせたオーダーメイド治療が重要です。
🌟 銀座ヒカリクリニックでは
当院では、尖圭コンジローマの皮膚タイプ別治療を行っています。
皮膚が弱い方、糖尿病などの持病をお持ちの方でも、症状や体質に合わせて最も負担の少ない治療法をご提案します。
▶ 尖圭コンジローマの治療について詳しくはこちら



































































診察では肛門周囲に潰瘍を認めた(画像2)。
















































































































































































































